なる前に知っておきたい 適応障害とは
適応障害と言われてピンとくるでしょうか?私ははじめて適応障害と聞いた時、何だそれ?といったレベルの状態でした。この記事では適応障害がどういった病気なのか、対策、体験談を記載していきます。
1.適応障害の症状
適応障害(Adjustment Disorder)は、ストレスフルな出来事や環境の変化に対する適応が難しい状態であり、その結果として感情や行動に著しい変化が生じる精神的な健康問題です。この障害は、日常生活のさまざまな状況に対応するのが困難になり、心理的な苦痛や機能障害を引き起こします。
2.主な特徴
2-1. ストレス要因
• 適応障害は、特定のストレスフルな出来事や環境の変化(例えば、職場の問題、人間関係のトラブル、引っ越し、病気の診断など)に対する反応として発症します。
2-2. 症状の種類
• 感情的な症状: 抑うつ、不安、絶望感、イライラなど。
• 行動的な症状: 社会的孤立、衝動的行動、仕事や学校のパフォーマンス低下など。
2-3. 持続期間
• ストレス要因の発生から3ヶ月以内に症状が現れ、6ヶ月以上持続することは稀です。
3.診断基準
適応障害の診断には、DSM-5(アメリカ精神医学会の診断基準マニュアル)を使用します。以下の基準を満たす必要があります:
• 明確なストレス要因に続いて感情的または行動的な症状が現れる。
• 症状が日常生活に重大な影響を与える。
• 他の精神疾患の基準を満たさない。
4.治療法
4-1. 心理療法
• 認知行動療法(CBT): 認知の歪みを修正し、ストレスに対する適応力を高める手法です。
• 支持療法: 感情的なサポートを提供し、問題解決スキルを向上させる。
4-2. 薬物療法
• 必要に応じて、抗うつ薬や抗不安薬が処方されることがありますが、主に短期的な使用にとどまります。
4-3. 生活習慣の改善
・休職した初めのあたりは何も考えず、寝る。究極何もしない事を医師から勧められます。
•ある程度元気になる、物事を考えられるようになったら適度な運動、バランスの取れた食事、家で人間の当たり前の生活を送る様にしていきましょう。
・外に出て朝日を浴びる、自然の中を歩くことも心にやすらぎを与えてもらえます。
・休養中に日記を書いて毎日を何をしたか記録、生活ルーティンを把握したりその日何が出来たかを3つ記録したりすることもいいと思います。
5.予防と管理
5-1 ストレス管理技術
リラクゼーション法、マインドフルネス、タイムマネジメントスキルの習得。
・具体的には自分の趣味を楽しむ。運動、ヨガ、筋トレ、瞑想を行います。趣味は個人それぞれですが、ヨガ、筋トレ、瞑想はYouTubeで自分に合うチャンネルの方の動きをマネればいいと思います。
・タイムマネジメントスキルについては記録をすること、Googleカレンダーにスケジュールを入力しておき忘れないようにすることが良いと思います。
5-2 社会的サポート
・会社の人間関係が明らかであれば、職場の上長、信用できる人に相談をしましょう。
・個人的には難しいような気はします。友人、家族に話すのは明るいことが良いと思いますし、愚痴だけを言う飲み会は本当につまらないですから。
・結婚され、子供がいない方であれば、片方が仕事を辞めて収入がへる期間があっても互いに支え会える一番安心できる状態に感じます。子供がいる状態の人が一番苦しんで困っていると心療内科の先生がおっしゃっていたのを聞いて辛い時代だと感じました。
5-3 専門家のサポート
・ 心理カウンセラーや精神科医と定期的に相談する。
・組合カウンセリング等第3者機関に相談できれば相談することも一案です。
・誰にも相談せず、一人で抱え込むのが一番危険なのでやめましょう。
6.うつ状態とは
うつ状態は、適応障害からさらに進行した場合に発生しうる深刻な精神的健康状態です。持続的な気分の落ち込みや絶望感、興味や喜びの喪失が特徴であり、適応障害の症状が長期化することでリスクが高まります。早期の介入がうつ状態への進行を防ぐために非常に重要です。自分自身の心の状態に敏感になり、必要であれば専門家に相談することが勧められます。
7.会社休職の勧め
適応障害やうつ状態を抱えている場合、会社を休職することは有効な対策の一つです。精神的な健康を回復させるためには、ストレス源から離れることが必要です。休職を取ることで心身の回復を図り、職場復帰後のパフォーマンスも向上したという報告も多くあります。無理をせず、専門家の意見を参考に休職を検討することが勧められます。
8.傷病手当金について
休職期間中の生活費を補助するために、傷病手当金という制度があります。これは、収入が減少する期間の経済的負担を軽減するための重要なサポートです。申請には医師の診断書が必要ですが、早めに申請することで安定した収入を確保できます。経済的な不安を軽減するために、この制度をしっかり活用することが大切です。
9.体験談
私の場合は転職先の50代2名のパワハラ(怒鳴り散らす、癇癪をおこす、陰湿な嫌がらせをする、人格否定する)で明らかに壊れて行っていると感じました。異変としては今まで好きだったコトやモノに関心が無くなる、できなくなる、食事も美味しくなくなり、ただ流し込んでいるだけ、酒はただ酔うために度数が強い安酒に手を出し、間食をする、不安に支配され、夜眠れなくなる、目が覚める、記憶が定着しない、動悸、胸の締め付けがする、パワハラしてくる人間相手と話さざるお得ない時声が出ない、喋れなくなるといった症状がありました。それだけでも早く病院へ行くべきですが、病院へ行こうと思ったきっかけは全く何も無い所で転けたというか倒れて趣味のカメラレンズを破損させてなんで生きているんだろうと思い始めて病院へ行く事が頭をよぎりました。職業的に出張にでる業種なのでなかなか病院へ行く事が難しい環境でした。そして何より、病院へ行くにしても予約が必要なクリニックが多い事をこの時に知りました。予約が数ヶ月先、電話しか受けてないから仕事の合間に電話をしても数カ月後しか空いていないと言われる事が数回あり心折れそうになります。このままでは希死念慮に支配されてこの世からいなくなるだろうと思い、本気で探して予約無しで診察してもらえる病院を見つけました。そういったクリニックは当然待ちます。1〜2時間は待ちます。診察をしてもらい、先生から言われたことが「あなたはうつ状態です。すぐに休養が必要です。」でした。正直そうですよねという気持ちでした。そして診断書をもらい、少し時間がかかりましたが休職の流れになりました。
そして命が大事だと改めて感じることが出来ました。
10.まとめ
適応障害は誰にでも起こりうるものであり、早期の認識と対処が非常に重要です。適切な支援と情報を得ることで、回復への道が開けます。症状に気づいたら、まずは専門家に相談し、必要であれば休職して、休業中に傷病手当金の申請を行い、今後のライフプランを考え直すことになります。適応障害になってからではもう遅いです。何も楽しくない、食事も作業になる、酒は酔うために度数が強くなったり間食をする。睡眠に支障が出る、感情が無くなる、喋れなくなる、動機がする等なんのために生きているのかわからなくなってくる恐ろしい障害です。自分の心と体の声に耳を傾け、必要なケアを受けることで、健康な生活を送りましょう。